公開日: (更新日:

会社設立は1円からでもできる!1円で会社設立した社長に必要な心構えと節約運営法

インターネットの普及により、誰でも簡単にお店が持てるようになり、インターネットビジネスで起業を考える人も増えてきました。

 

資本金1円で簡単に会社設立ができるようになったこと、無職でもお金をあまりかけずにビジネスが始められるようになったことも背景としてあります。

 

とはいえ、会社設立の手続きや事業の運営にはある程度のまとまったお金が必要です。

 

そこでこの記事では、会社設立時に必要な心構えと節約運営法をご紹介していきます。

この記事はこんな方におすすめです
  • とにかく1人で会社設立をしたいと考えている方
  • 会社設立後にかかるコストに関して知りたい方
  • 会社設立の節約すべきことを知りたい方

おすすめ

目次

無職でも会社設立は可能?

無職でも会社設立は可能?

 

資本金が1,000万円以上ないと会社設立できない時代もありましたが、平成18年の法改正により資本金1円で、誰でも会社を設立することができる時代になりました。


もちろん無職でも手続きさえ踏めば、社長になることができます。

 

会社設立をすることにより、それまで無職だった人も「社会的な信用を得ることができる」「節税になる」というメリットがあります。

 

1円会社設立時でも必ず必要になる3つの費用コスト

1円会社設立時でも必ず必要になる3つの費用コスト

 

先にあげたように、資本金1円でも会社設立をすることはできますが、実際の設立手続きの際にはある程度まとまったお金が必要です。

 

株式会社を設立する場合は、無職といえども以下の3つの費用コストを計画しておく必要があります。

 

1.法務局に支払う登録免許税

法務局に支払う登録免許税

 

会社設立をするためには、法務局へ登記申請を行う必要があります。

このときに登録免許税を納付しなければならず、費用として最低15万円がかかります。

 

ただし資本金×0.7%の金額が15万円を超える場合は、その金額を納めなければなりません。

 

具体的には、資本金が2,143万円以上あると15万円を上回りますので、そちらが優先されることになります。

 

2.定款認証に関する費用

定款認証に関する費用

 

定款とは、設立する会社の基本的な事項(事業目的や資本金、所在地など)を記載した書類です。

 

自分で定款を作る場合は、定款認証手数料で5万円、定款に貼るための収入印紙代が4万円必要となります。

 

3.法人用の印鑑を作成する費用

法人用の印鑑を作成する費用

 

定款への押印や銀行口座を作る際に必要となるのが、法人用の印鑑です。

 

最低限1本の実印さえあれば会社設立をすることは可能ですが、実印を失くしてしまうと悪用される恐れがあり、印鑑登録の変更などに大変な手間がかかります。

そうした理由から、実印とは別に銀行印と角印を用意することが一般的です。

 

ちなみに、角印は見積書や請求書などに押印するためのもので、慣例的に角型が好まれます。

 

法人用の印鑑は2本セットや3本セットで販売されていることが多く、だいたい数千円~1万円くらいで購入できます。

 

以上の3つを合計すると、約25万円の初期費用がかかる計算になります。

 

なお、設立する会社が合同会社の場合には登録免許税が6万円で済み、定款認証が不要になることから10万円弱で会社設立をすることが可能です。

 

ただし、登録免許税については株式会社と同様、資本金×0.7%の金額が6万円を超える場合は、その金額を納めなければなりません。

 

会社設立後こそ肝心!無職社長の節約ポイント3つ

会社設立後こそ肝心!無職社長の節約ポイント3つ

 

会社設立の手続きを終えて運営に入ると、何も利益が発生していなくても、たとえ経営が赤字だったとしても、法人住民税の支払いが必要になります。

(東京都の場合、最低7万円)

 

事業によっては、事務所や設備などの先行投資が必要になる場合もあるでしょう。

 

つい先日まで無職だった社長の場合、ランニングコストはなるべく節約したいものです。

 

そこで、3つの費用コストと節約ポイントをご紹介いたします。

 

1.従業員の社会保険料

従業員の社会保険料

 

社会保険料は、住民税と同じように、会社が赤字であってもなくても必ず発生する費用です。

 

従業員が社長1人だったとしても、社会保険(健康保険+厚生年金)に加入する義務が生じます。

 

ただし、給与(報酬)がない状態の場合は保険料の天引きができないことになりますので、社会保険へ加入することができません。

 

設立したばかりで給与(報酬)が発生しない、もしくは保険料を満たさず社会保険の加入ができない間は、国民健康保険や国民年金保険に加入することになります。

 

事業が軌道に乗ってきて従業員を雇うのであれば、各従業員の年収に対し約15%の社会保険料がかかると言われています。

従業員の給与から天引きする金額とは別に会社として支払うことになるため、軽視できない部分です。

 

従業員を雇えばそれだけ業務の負担は軽くなりますが、給与と社会保険料を支払っていくことができるのかは、充分な見極めが必要です。

 

人件費はコストの中でもかなりのボリュームを占めるものなので、節約するためには慎重になる必要があるといえます。

 

2.事務所や設備、消耗品購入などにかかる費用

事務所や設備、消耗品購入などにかかる費用

 

会社設立をしたら一等地にオフィスを構えて、机や椅子も新しいものを揃えて…と、夢は膨らんでいくものです。

 

しかし、その実事務所を構えるのであれば契約時の敷金・礼金や引っ越し代の他に、インターネット回線や電話回線などの工事費がかかります。

 

また、毎月の家賃や管理費、水道光熱費、回線利用料などのランニングコストが発生します。

 

節約するために一番手っ取り早いのは、自宅を事務所として利用する方法ですが、会社の住所として自宅の住所が公になってしまうというリスクがあります。

 

また、自宅が賃貸の場合は事務所として使用してよいか、事前に大家さんや管理会社へ確認をする必要があるでしょう。

 

情報公開という点から見ると、レンタルオフィスを借りることで住所と電話番号は取得できますので、まずはレンタルオフィスは利用するという方法をとる方も多くいらっしゃいます。

 

3.販促のために必要な費用

販促のために必要な費用

 

ホームページの制作や名刺・チラシの作成にかかる経費は、一番節約しやすい部分かもしれません。

 

外注するとそれなりのコストがかかってきますので、可能であれば自分で作成することをおすすめします。

自分で作成すると掲載している内容の変更がしやすいというメリットもあります。

 

最近では、無料でホームページやECサイトを簡単に作ることのできるサービスも多く展開していますので、そういったサービスを活用するのもよいでしょう。

 

名刺やチラシについても、インターネットで手軽に頼めるサービスがたくさん出ています。

かなりリーズナブルな料金で作成できるものが多く、デザインも一昔前に比べるとかなり豊富に用意されていますので、どういったものがあるのか一度見てみると良いでしょう。

 

設立時に無職はOK、ただまとまった費用は必要

設立時に無職はOK、ただまとまった費用は必要

 

ここまでをまとめてみると、初期費用で約25万円、法人住民税の支払いとして最低7万円(東京都の場合)が必要になるということがわかりました。

 

また、社会保険への加入も必要ですし、事務所の運営費や販促費もかかります。

 

会社設立後、ずっと無収入では生活していけません。

会社設立自体は無職でもできますが、簡単に会社経営ができるということとイコールではありません。

 

資本金1円などで起業するとなると、銀行からの信頼はほとんどゼロですので、融資を受けることも難しいのが実情です。

 

会社を設立した後どうしていきたいのか、どのような生活を送っていきたいのか、またそうなるためにはどの程度のお金が必要なのか。

きちんと事業計画を立て、必要なお金を調達できるようにしていくことが大切です。

 

 

LINE友だち追加
PC用のフローティングバナー