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節税効果?縁起を担ぐ?会社設立に良い日の調べ方と決め方

はじめに

会社設立とは、経営者にとって自分の子どもの誕生にも思えることで、設立日は人生における大切な記念日の一つとなります。そんな会社設立日を験を担いで良い日にしたいと思う人もいるかもしれませんし、プラクティカルに節税にもつなげたいと考える人もいるかもしれません。

ではどうやってベストな会社設立日を設定すればよいのでしょうか。いくつかのポイントを紹介したいと思います。

 

▼目次

 

会社の設立に良い日の決め方とは

会社を設立すると決めたら、その設立日にはなにかしらエピソードを持たせたいと思う人も多いのではないでしょうか。自身の誕生日や記念日を選ぶのか、もしくは縁起が良いと言われる日にするのか、などといったこともよいかもしれませんが、税制のメリットも考慮して設定するということも外すことのできないポイントです。まずは、会社の設立日がどうやって決まるのか、基本的なことや注意点を事前にしっかりと確認しておきましょう。

 

・そもそも会社設立や登記の日とは

会社設立日を決める時に注意しなければならない一番のポイントは、『登記申請をした日』が会社設立日となるということです。つまり会社設立の書類を法務局に提出して受理された日であり、登記が完了した日ではないということになります。
ちなみに『登記完了日』は、法務局に書類を提出して受理された「会社設立日」から1週間ほどかかることが多く、登記簿謄本を取得できるようになった日のことを指します。

なので間違って別の管轄法務局で登記申請をおこなってしまった場合、書類が受理されず会社設立日がずれてしまうことや、会社を設立するエリアを管轄する法務局が遠く、会社の最寄りにある法務局出張所で申請をしようと思ったら、その出張所では法人・商業登記が取り扱われていなかったため結局別日に法務局本局まで行かなければならなかった、というようなケースは可能性として十分考えられます。

さらにインターネットで調べて管轄の法務局に郵送したものの、管轄が間違っており受理できないという連絡があったという場合も考えられます。希望の日に会社設立をしたいのであれば、事前にしっかりと登記の管轄法務局を調べ、きちんと申請が受理されるよう準備しておくことが必要です。

 

・会社の設立日によって違いはあるのか

六曜など暦的な部分はさておき、法人住民税の支払いのことや、設立月と決算日の事業年度の設定によって節税効果が出るということもあります。これらを知らずにただ自分の好きな日だけを設立日として決めて申請をしてしまうと、得ることができたかもしれない免税メリットを活かすことはできません。

実際、経営者のほとんどが税制上のメリットを考えた上で設立日を決定しているようなので、安易に決めずに熟慮した上で申請をしましょう。

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会社の設立日はこのように決める

六曜については詳しくないとしても『大安』という日は何をするにもよい日、というイメージくらいは持っているのではないでしょうか。ただしそれだけではなく、六曜の他にも日本の暦の上ではもっと縁起がよいとされる日が実は存在します。

会社設立の日を自分で設定することができるということであれば、やはり験担ぎもしておきたいと思う方も少なくないでしょう。ただ、それ以上に考えておきたいのは、“どの日にすれば節税ができるのか”ということです。
会社設立日を自身で決めるにあたって、押さえておくべきポイントや注意すべき点をもう少し詳しく説明していきます。

 

1.申請方法によって設立日が異なってくる

先にも紹介しましたが、会社設立日は『法務局に申請書を提出した日』ということになります。ただ、申請方法には法務局の窓口にて申請する方法以外にも、郵送での申請とオンラインでの申請もあります。

郵送で申請した場合の設立日は『法務局に申請書が到着した日』となり、オンラインで申請した場合の設立日は『登記・供託オンライン申請システムから申請をおこない、申請先の登記所等にデータが受理された日』となります。郵送の場合は、手違いなどで到着しなかったというようなことがないようしっかり後追いでき、確実に希望日に配送される方法を選択することをおすすめします。

 

2.土日・祝日・年末年始は設立日にできない

会社設立日は法務局に申請書を提出した日となるため、法務局が休みの日は申請書を受理することができません。そのため土日・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)は設定できないということになります。

2010年から『登記・供託オンライン申請システム』で、インターネット上からも商業・法人登記などをおこなえるようになってはいますが、24時間受付をしているわけではなく、利用時間に設定があるほか、こちらも窓口申請と同様に土日・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)は利用することはできません。

 

3.縁起の良いとされる日を選ぶ

「先勝」・「友引」・「先負」・「仏滅」・「大安」・「赤口」という六曜のなかで、何かを始める時に一番よいとされる日は『大安』です。会社設立にかかわらず、結婚など祝い事は大安にすれば間違いないというイメージもあるように、この日を会社設立日に選ぶと安心といえるでしょう。ただ、六曜だけでなく会社設立日にしたい暦の日は他にもいくつかあります。

まずは 『天赦日』(てんしゃにち)ですが、日本の暦の上では最もよい日とされています。年に5~6回ほどしか訪れない貴重な日でさらに年によっても変わるため、インターネットなどで調べてみて自身が考える設立日と運よくタイミングが合うのであれば、非常についているといえます。
また、『一粒万倍日』は、1粒のもみが何万倍もの稲穂に変わることを意味し、『天赦日』(てんしゃにち)同様によい日といわれています。こちらも年に7~8回しかない貴重な日なので、一度調べてみてはいかがでしょうか。

その他にも『八』の文字は末広がりを意味するため、縁起がよい数字と言われていますし、『寅の日』は金運、『巳の日』は金運や財運によいとされているようです。さらに、新月や満月の日も縁起がよいという説もあります。

これらすべてをうまく当てはめることは難しいですが、自身が考えていた設立日のタイミングと合うものがあれば、験を担いでみるのもよいかもしれません。

 

4.節税のために設立日だけでなく事業年度も考慮する

すべての会社が支払わなければならない税金である法人住民税は、会社を設立すると支払いに義務が生じ、たとえ業績が赤字であったとしても最低額として年間7万円を支払うことになります。
設立したばかりの会社の場合、設立月に応じて法人住民税は月割り計算されて納税することになるのですが、会社設立日が1日でなければ、その月はカウントされません。
最低額7万円を例にとってみても、1日を設立日に設定しないだけで1ヶ月5,800円の節税となります。

また、会社設立日を決めるにあたって最も重要になってくるともいえるのが、設立日と事業年度の設定です。資本金1,000万円未満で設立された会社の場合、1期目と2期目の最高24ヶ月の間、消費税の納税免除となる特別ルールが適用となります。
設立日から丸1年間を一期目として設定すれば何も問題はないのですが、繁忙期を避けたり、最も会社が潤う時期を見計らったりして決算月(事業年度)を新たに設定する場合は、設立日と納税免除となる期間が短くなるというわけです。

たとえば、9月1日に会社を設立したものの、決算月は12月にしたいために事業年度は1月~12月に設定すると、初年度(1期目)は9~12月の4ヶ月となるため、最大24カ月納税免除となるところ、16ヶ月だけが納税免除となってしまうことになります。

このことを考慮するのであれば、設立日だけでなく決算月(事業年度)のことも見据えた上で、どちらも一緒に検討する必要があることがわかります。

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節税や縁起かつぎをふまえ、より良い日を選ぼう

ここまでみてきて、会社設立日を設定する際になんの考えなしに、ただ単純に選ぶということだけで決めてしまうのではなく様々なことを加味して考えなければならないということがわかります。
ですが記念となる会社設立日が、大安で、一粒万倍の日で、寅の日で、かつ事業年度の設定にもベストの設定で…と、全ての理想を含んだ日にするということはほぼ不可能です。
そのためどの部分は譲れないのか、絶対に検討事項として必要なポイントは何なのかをしっかり見極め、優先順位をつけた上で考えていく必要があります。

考慮しなければならない点はたくさんあるので、設定することに迷いが生じてしまうかもしれませんが、そんな時は設立する日に悩むことよりも、なぜ会社を設立するのかという初心に返ることも大切ではないでしょうか。何のために会社を設立するのかが明確になれば、自ずと会社設立日を決める上で譲れないポイントも定まって来るはずです。

最終的に会社設立日を決めるのは経営者自身です。希望の日に設立できるように不備なく下調べや準備はしっかりとした上で、じっくりと検討し納得がいく会社設立日にしてください。



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