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中小企業と個人事業主の違いとは?どちらにするか迷ったときに考えたいこと

起業をするうえで個人事業主と中小企業のどちらを選択するか迷う方も多いのではないでしょうか。

どちらでも起業をすることはできるものの、それぞれに異なる特徴、メリット、デメリットが存在します。

この記事では、中小企業と個人事業主の違いについて、これからの起業に向けてどちらを選択すべきかのポイントも踏まえて解説します。

 

 

この記事はこんな方におすすめです

  • 中小企業と個人事業主の違いを知りたい方
  • 中小企業のメリットデメリットを知りたい方
  • 個人事業主のメリットデメリットを知りたい方

 

 

株式会社ビジョン
株式会社ビジョン

ビジョングループお客様サポートサイト編集部

グローバルWiFi事業、法人向け情報通信サービス事業、グランピング事業等の企業における 事業の推進や、法人・個人の課題解決に役立つサービスを提供している株式会社ビジョンが 運営する「ビジョングループお客様サポートサイト」の編集部です。

 

 

 

中小企業と個人事業主!それぞれの定義は?

まず、起業の形態として選択可能な「中小企業」「個人事業主」の定義について解説します。

それぞれの概要について知ることで、どちらを選択するのが良いかが分かってくるでしょう。

 

中小企業とは

中小企業とは規模が中規模または小規模で法人格を取得している企業のことです。

これは資本や従業員の数に基づいて判断され、小売業の場合、従業員数が50人以下ならば中小企業と定義されます。
一方、卸売業とサービス業は従業員数が100人以下である場合、そしてその他の業種では従業員数が300人以下であれば、中小企業と認定されます。

中小企業は法人格を持っているため、企業の規模や資本に基づいてさまざまな規制や補助制度を受けることが可能です。

 

個人事業主とは

個人事業主とは税務署に開業届を提出し個人で事業を行っている人のことです。

事業規模や従業員数にかかわらず、法人格を取得していないという点が中小企業との違いとなります。

個人事業主は自営業者またはフリーランスなどとも呼ばれ、税制上の扱いや事業運営の方法が中小企業とは異なります。

とくに個人事業主はビジネスが自身の個人財産と密接に結びついていることも多く、財務リスクを自己負担する必要がある点が中小企業との違いです。

 

中小企業と個人事業主の4つの違い

中小企業と個人事業主のどちらが最適な選択かは起業するビジネスの目標、リソース、リスク許容度などによって変わります。

そこでこれらの違いをより明確にするため、中小企業と個人事業主の間にある主な4つの違いについて見ていきましょう。

これらを理解することで、どちらの起業形態が自身のビジネスゴールに最適かを見極められます。

 

中小企業と個人事業主の違い

  • 事業の始めやすさ
  • 納めるべき税金
  • 経費にできる範囲
  • 社会的な信用

 

事業の始めやすさ

まず一つ目の違いは事業を始める際の手続きとコストです。
個人事業主は開業届を税務署に提出するだけで事業を始めることができます。この手続きは非常に簡単で費用もかかりません。

これに対して、中小企業として法人を設立するには定款の作成、会社登記などさまざまな手続きが必要です。必要となる書類も多く、これらの手続きには時間と費用がかかります。

即座に事業を始めたい場合や初期投資を抑えたい場合は個人事業主として開業することが適しているといえるでしょう。

 

納めるべき税金

二つ目の違いは納める税金です。

個人事業主は所得税として所得の5%から40%を支払いますが、中小企業が支払う法人税は所得の15%から25.5%です。

また、住民税は法人の負担が大きい一方で、事業税は個人事業主の負担が大きくなることもあります。

このように、具体的な税率は収入や地域により異なりますが、全体的に見ると個人事業主と中小企業では税制面で大きな違いがあるのです。

そのため、将来的な事業の規模や予想収入に基づいて、どちらの形態が最も税効率が良いかを考慮することが重要となります。

 

経費にできる範囲

三つ目の違いは経費にできる範囲です。

個人事業主の場合、家賃や水道光熱費、通信費などの経費は、事業に使用した分とプライベートで使用した分を分けて計算する必要があります。
これに対し、中小企業では給与や賞与などの人件費も経費として計上できるのが特徴です。

ただし、交際費など、一部の費用については認められる経費の上限があるため注意が必要となります。

この違いは、経理の管理の手間や税金の節約効果に影響するため、経費の規模と種類を考慮して、どちらの形態が最適かを見極めることが重要です。

 

社会的な信用

四つ目の違いは社会的な信用度です。

個人事業主はその性質上、社会的な信用が低いと見なされることがあります。
この結果、金融機関からの融資を受けにくい場合があります。

また、個人との取引を避ける企業も存在するため、仕事を得にくい業態であるのも事実です。

その一方、法人化するには事業の安定性が必要とされるため、中小企業の方が社会的な信用を得やすいとされています。

この違いは、取引関係の築き方や融資の可能性に影響するため、ビジネスの規模や将来の展望に基づいて、どちらの形態が最適かを判断することが大切です。

 

 

中小企業のメリット・デメリット

それでは、中小企業としての事業運営には、個人事業主と比較してどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

ここでは中小企業のメリット・デメリットについて解説していきます。

 

中小企業として起業するメリット

 

メリット

  • 経費にできる範囲が広い
  • 社会的な信用を得やすい

 

まず中小企業のメリットとして挙げられるのは経費にできる範囲が広いことです。

中小企業は、給与や賞与などの人件費をはじめ、事業に関連するさまざまな費用を経費として計上できます。
これにより、税金の負担を軽減できる可能性があるのです。

とくに事業所得が高い場合は、個人事業主と比較すると中小企業法人のほうが節税効果が大きくなります。


また、事業規模や業績によって社会的な信用を得やすいという点も中小企業の大きなメリットでしょう。

新たな取引先を開拓したり、金融機関からの融資を受けたりする際に有利であり、より事業を拡大しやすい性質を持っているといえます。

 

中小企業として起業するデメリット

 

デメリット

  • 事業開始までの手続きの煩雑さ
  • 費用と時間がかかる
  • 赤字であっても一定の税金を支払う必要がある
  • 経理や人事管理の手間が増える

 

その一方で、中小企業のデメリットには事業開始までの手続きの煩雑さや、それに伴う費用と時間がかかることが挙げられます。
法人設立には定款の作成や会社登記などのさまざまな手続きが必要となるためです。

また、中小企業は赤字であっても一定の税金を支払う必要があります。
そのため、所得の振れ幅が大きい事業を行う場合、税金の負担を増やしてしまう可能性もあるのです。


そのほか、経理や人事管理の手間が増えることもデメリットといえます。
法人化すると、税務や労働法規に関する管理が必要となり、これによる運営の複雑さが増します。

この厳しい管理が企業自体の信頼につながるというメリットにもなるものの、煩雑な手続きにコストを割く必要があるというのがデメリットです。

 

 

個人事業主のメリット・デメリット

それでは、個人事業主として事業を運営する場合にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

ここでは中小企業と比較した際の個人事業主のメリット・デメリットについて解説していきます。

 

個人事業主として開業するメリット

 

メリット

  • 開業までの手続きが簡単
  • 開業手続きにかかる時間が少ない
  • 開業届を税務署に提出するだけでいいので、手続きに専門的な知識は必要ない

 

個人事業主として事業を始める大きなメリットは、開業までの手続きが簡単で、手続きにかかる時間も少ないという点です。

個人事業主としての開業は開業届を税務署に提出するだけで始めることができます。
この手続きは専門的な知識をそこまで必要とせず時間もかかりません。
そのため、法人化と比べると手軽に起業することが可能です。

また、そのような煩雑な手続きを必要としないことから、開業の際の初期費用を抑えることができるのもメリットといえるでしょう。

これにより、開業時の資金繰りが楽になります。
さらに、一定の所得までは、個人事業主のほうが税金が安いというメリットもあります。

以上のような点から、収益がまだ少ない初期段階では、個人事業主のほうが運営コストを抑えられるのです。

 

個人事業主として開業するデメリット

 

デメリット

  • 中小企業に比べて社会的信用力が低い
  • 社会保険に加入できない
  • 事業所得が増えると中小企業よりも税負担が大きくなる

 

個人事業主のデメリットとしては中小企業に比べて社会的信用力が低いという点が挙げられます。

これは、新たな取引先を開拓する際や融資を受ける際に不利となってしまう点です。

また、個人事業主は社会保険に加入できないというデメリットもあります。
これにより、国民年金だけの加入となり、将来の保障が薄くなる可能性があるのです。

さらに、事業所得が増えた場合は、中小企業よりも税負担が大きくなってしまいます。
これは、とくに事業が軌道に乗り始めて収益が増加した段階では大きな問題となるでしょう。

 

 

中小企業と個人事業主で迷ったときに考えたいこと

中小企業と個人事業主、どちらを選ぶべきかは一概には決められません。

それぞれの特性と状況を理解し、自身の事業規模や計画、希望するライフスタイルなどに合った形態を選ぶことが重要です。
ただし、迷ったら最初は個人事業主から始めてみるというのが一つの手であるといえます。

これは、起業に際してのコストや時間を大幅に減らすことができるためです。
はじめのうちは所得がそこまで大きくなる可能性も低いため、税制面でも中小企業より有利といえるでしょう。

さらに、事業が軌道に乗ったら、税制上の利点や信用力の強化などを目的に中小企業への移行を考えることも可能です。


しかし、個人事業主を選ぶうえで気をつける点もいくつかあります。

まず、金融機関から融資を受ける予定がある場合、個人事業主でも借り入れが可能かどうかを確認することが大切です。
中小企業は法人格を持つため、信用力が個人事業主に比べて一般的に高く、融資を受けやすいといわれています。
しかし、個人事業主でも十分な返済能力や事業計画があれば融資を受けることは可能です。


次に、見込みの取引先がある場合は、その取引先が個人と取引を行うかどうかを確認することも重要です。

一部の大手企業や公共機関などは、信用力や安定性を考慮して法人としか取引を行わないというポリシーを持っている場合があります。
そのため、見込み取引先との関係性を見極めることが、中小企業と個人事業主の選択において大きな要素の一つです。


以上のように、中小企業と個人事業主のどちらを選ぶかは、各々の事業規模、金融機関からの融資、取引先との関係性、開業にかかる費用等の要素を総合的に考慮して決定しましょう。

自分のビジネスモデルや将来のビジョンに最も適した経営形態を選ぶことで、事業の成功のしやすさにも大きく関係します。

 

 

個人事業主から法人化するタイミングと注意点

それでは、個人事業主が中小企業への法人化を検討する際には、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

ここでは、個人事業主が法人化するタイミングと注意点について解説します。

 

法人化するタイミング

法人化するタイミングの一例としては事業所得が増え、税負担の軽減を図りたいときが考えられます。

事業が軌道に乗って収益が安定してきたタイミングで、節税の観点から法人化を検討することが一般的です。

また、課税売上高が1,000万円を超えると消費税の納税義務が生じます。
この段階でも法人化を考える事業主が多いです。そのほかにも、所得税率と法人税率がほぼ同じになる、年間所得800万円のラインを超えると法人化を検討するという意見もあります。

具体的な法人化のタイミングは、税制や自身のビジネスの規模、将来のビジョンにより異なるため、税理士などの専門家に相談してみるのも一つの手段でしょう。

 

法人化するときの注意点

法人化する際にはいくつかの注意点があります。

まず、従業員がいる場合は法人化により社会保険への加入が必須になるため、人件費の負担が大きくなる点です。
人件費が上昇することによる財務への影響は事前に考えておかなければならない課題といえます。

また、法人化には経理作業や事務手続きが伴います。
法人としての業務は個人事業主に比べて複雑であり、税務申告などの手続きも増えます。
このため、法人化に伴う管理業務の増加に対応できる体制を整えることが必要です。

 

 

個人事業主や中小企業の信用を高める方法!

個人事業主や中小企業の信用を高めるにはさまざまな手段が存在します。

その中に、「固定電話番号の取得」や「会社用ホームページの作成」があります。

どちらも開業・起業時に必須なアイテム・サービスではないですが、名刺に乗っている番号が固定電話番号であったり、会社の特徴や歴史、信頼できるかどうかをアピールできるホームページがあれば、かなり信用度は高まるでしょう。


また、事業の規模が小さくても、業務効率UP・信用度の向上という面でビジネス用の電話回線の導入は有効な手段です。

携帯電話と比べて通話品質が安定しているうえ、取引先から見ても社会的信頼の証となります。


信用度の向上は取引の成功に直結します。
たとえ小規模な事業であっても、ビジネス用の電話回線を用意することで得られる社会的信用の向上が利益に結びつく可能性もあるのです。

信用度を高めるための取組みは、新たなビジネスチャンスを生み出してくれるかもしれません。

 

違いを把握したうえで開業や起業に向けて準備しよう!

中小企業と個人事業主どちらで起業するかは、それぞれの違いを理解し、特徴や条件を踏まえたうえで決めていくことが大切です。

融資の可能性、取引条件、法人化のタイミングとその注意点など、それぞれの選択にはメリット・デメリットが存在します。

どちらで起業するかをしっかり吟味したうえで、さっそく準備に取り掛かりましょう。

 

とはいえ起業するための方法を調べつつ、実際に起業してビジネスを続けていくための環境作りも並行して進めていかなければなりません。

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