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電話加入権を売買するリスクについて

金券ショップで電話加入権を売買するリスクについて

固定電話が不要になり、しかも将来的に電話を引く予定もないという人が考えるのは、電話加入権の売却だと言われています。以前は電話加入権を取り扱うお店があり、そこで引き取ってもらったり購入したりすることができました。今では手っ取り早く金券ショップで売買する人がいるようですが、そのリスクは大きいと言わざるを得ません。

市場に電話加入権は余っている状態なので売る時は二束三文に

NTT東日本/西日本のアナログの電話回線を引きたい場合、まずは電話加入権を買い求める必要があります。厳密に言えば、電話加入権は買うのではなく、NTT東日本/西日本がアナログの電話回線インフラを整備するための「施設設備負担金」を供出することで、NTT東日本/西日本からアナログの電話回線を引くことができる特典がもらえるということになるのです。
つまり、簡単に言えばNTT東日本/西日本がインフラ整備のお金をもらったので、その御礼に電話を引く権利を与えますという制度なのです。御礼というのが分かりにくいのであれば、このような説明ならわかりやすいかもしれません。
「クラウドファンディング」をご存知でしょうか? 何かを行なう(映画を作る。規模の小さな会社が新製品を発売したいが初期費用が捻出できないなど)希望があり、その主旨に賛同して投資をした人に特典が与えられるという、あのシステムです。つまり、昭和の時代から先んじてNTT東日本/西日本(当時は日本電信電話公社でしたが)がクラウドファンディングの祖として行なっていたのが、この電話加入権というシステムなのです。
しかし時は流れ、電話加入権を必要とするアナログの電話回線を引く世帯は減りつつあり、固定電話もインターネット回線を利用したものへと取って代わられつつあります。そこで今まで電話加入権を持っていた人は何を考えるか…およその想像はつくかと思います。そうです。売ってしまうのです。

格安の加入権だと債権を請求されるケースも

電話加入権はNTT東日本/西日本に解約したいと言っても、施設設備負担金は返金してくれません。あくまでも、この施設設備負担金は「投資」なので、すでにインフラ整備に使ってしまったお金は返されることはありません。
それなら金券ショップ業者に売却することも考えられますが、こうした金券ショップでは電話加入権の扱いに慣れていないケースも少なくありません。電話加入権には電話番号がついてくるわけですが、この番号が問題なのです。前の所有者が基本料や通話料を滞納しているケースや、反社会団体から借金をしており、その相手から電話がかかってくることもないわけではありません。こうしたいわくつきの電話加入権は、金券ショップでの売買でよく見られるという話を耳にします。やはり電話加入権は、信頼できる電話加入権専門の取扱業者に売買するのが間違いないでしょう。



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