会社の固定電話番号を変えたくない! 移転したら番号は必ず変わる?
会社を移転する際はできるだけ電話番号を変更したくないと考える人が多いのではないでしょうか。
電話番号が変わってしまえば、取引先への通知や各種書類の記載など、さまざまな手間がかかってしまいますよね。
会社の電話番号はなるべく変えたくないけれど、変わるなら早い段階で知っておきたいところ。移転する前に「電話番号は変わってしまうのか、そのまま使えるのか?」が分かればやるべき準備もスムーズに進められるでしょう。
そこで、本記事ではオフィスの移転や引越しで電話番号が変わるのかどうか、事前に判別する方法や具体的なチェックポイントなどを紹介します。
この記事はこんな方におすすめです
- 会社を移転するときに電話番号が変わるか知りたい方
- 会社移転で電話番号が変わるかを事前に知りたい方
- 会社移転で電話番号を変えない方法を知りたい方
移転や引っ越しで電話番号が変わるケース
法人に限った話ではありませんが、移転や引っ越しでは移転先や引っ越し先が今とは別の市区町村だった場合、電話番号が変わります。
これは電話回線設備を提供しているNTTの「収容局」にごとに使用できる「市外局番と市内局番」があらかじめ決まっているためで、どのエリアでどの市外局番が使えるかは変えられないことが影響しています。
多くの場合は市区町村が変わると収容局も変わるため、それに応じて使える市外局番と市内局番、電話番号も変化してしまいます。
今使っている電話番号変えたくない、ということであれば今と同じ市区町村の中で移転しなければならないのです。
一方で、同一の市区町村内の移転でも必ず同じ電話番号を使用できるわけではないことも覚えておきましょう。
市区町村内の移転でも収容局が変わるケースがあり、その場合は使える電話番号も変わってしまうため注意しなければなりません。
引っ越し先、移転先で使える電話番号が何番かはNTT(固定電話から116でかけられます)、または電話回線手配業者に問い合わせれば確認できるので、移転準備、またはその前に確認しておきましょう。
移転しても電話番号が変わらないケースもある
移転作業を始める前に、移転して電話番号が変わるケースと変わらないケースを把握しておくと安心です。
電話番号を変えたくない場合などは移転先を選ぶ時の判断材料にもなるでしょう。
ここでは、移転・引っ越しでも電話番号が変わらない代表的な2つのケースを紹介します。
移転しても電話番号が変わらないケース
- 移転後も収容局が変わらないケース
- 光電話やIP電話を利用しているケース
移転後も収容局が変わらないケース
電話番号が変わらないケースには、移転した後も同じ市区町村、同じ収容局の電話回線を利用するパターンがあります。
電話番号は基本的にNTTの収容局で管理されていますが、前述したとおり移転先の住所が別の市区町村になるとNTTの収容局が変わり、それに応じて使用できる市外局番と市内局番が変わります。
そのため、移転後も電話番号を変えずに使うためには、同じ市区町村内で、同じ収容局で使えるエリアに移転しなければなりません。
とはいえ、同じ市区町村内でもわずかな距離の差で異なる収容局の範囲に入ってしまう可能性もあるので、移転先で同じ電話番号が使えるかどうかはNTT、または電話回線移転業者に依頼して事前にチェックしておきましょう。
チェック自体は難しい作業ではなく、業者に「現在のオフィス所在地」と「移転予定の住所」を伝えて調べてもらうだけです
移転先の物件探しをスタートする前に、NTTや電話回線移転業者へ確認を済ませておくのが理想です。
光電話やIP電話を利用しているケース
移転後も電話番号が変わらないパターンの2つめに、050から始まるIP電話を利用しているケースがあげられます。
050で始まるIP電話は電話回線ではなくインターネット回線を利用したサービスですが、IP電話で使える050から始まる電話番号はインターネット上で管理されており、利用する地域に影響をうけません。
電話回線サービスとは違ってNTTの収容局を通さない、市外局番が決められていないサービスであるため、050から始まるIP電話を使っている場合は移転しても電話番号を変えずに使うことができます。
ただし、例外的に変わるケースがあることも知っておきましょう。
050から始めるIP電話は契約しているプロバイダが提供しているサービスですが、その電話番号の中には「事業者ごとに決められた識別用の番号」が含まれています。
これは事業者が変わると使えなくなってしまうものなので、移転・引っ越しのタイミングで契約しているプロバイダを変えると電話番号も変わることになります。
固定電話番号ポータビリティ(LNP)なら移転先でも同じ番号を使える
使用している電話番号を別会社に移行する仕組みがあることをご存じでしょうか?
これは固定電話番号ポータビリティ(LNP)と呼ばれており、電話回線業者を変更する時などに電話番号をそのまま持っていけるようになります。
東京だと03、大阪だと06などの市外局番を含む番号(0AB-J型番号とも呼ばれる)でのみ、利用可能な仕組みです。
ここでは、固定電話番号ポータビリティ(LNP)に関連するサービスや対応条件を紹介します。
固定電話番号ポータビリティの対応条件
固定電話番号ポータビリティ(LNP)の条件として、NTT東日本とNTT西日本のどちらかで発番した電話番号か、「ひかり電話」用の番号として発番された電話番号である必要があります。
また、固定電話番号ポータビリティ(LNP)は0AB-J型の電話番号(03-0000-0000、06-0000-0000などの形式の番号)でしか使えず、050で始まるIP電話番号では使うことができません。
番号を引き継げるクラウドPBX
PBX(電話交換機)はビジネスフォン利用時などに使われる、社外からの着信を社内の内線電話につなぐ装置です。
この機能をクラウド化したサービスがクラウドPBXであり、社内にPBX(電話交換機)を置く必要がない、設定なども簡単に変更できるなどのメリットがあります。
そんなクラウドPBXでは移転時に役立つ、固定電話番号ポータビリティ(LNP)を使って登録した電話番号を別の場所でも利用できるという機能があります。
基本的に固定電話番号は地域ごとに使える番号が定められていますが、クラウドPBXを導入するときに固定電話番号ポータビリティ(LNP)を利用した番号であれば、その後別エリアに移転した場合でも、これまで使っていた電話番号を引き継ぐことができるのです。
この機能はクラウドPBX側で利用できる機能であるため、利用を検討している方はクラウドPBXの提供事業者に依頼しましょう。
弊社が運営するビジフォンドットコムでも同様の内容でお手配することができます。
詳しく知りたい方はぜひご相談ください。
クラウドPBXの注意点
クラウドPBXにはさまざまなメリットがありますが、緊急通報(110・119)や天気予報(177)や時報(117)といった「3桁番号サービス」を利用できないというデメリットがあります。
業務であまり使うことはないかもしれませんが、緊急時はクラウドPBXが使えないのでスマートフォンから発信する、などのルールは前もって周知しておくと良いでしょう。
また、インターネット回線や通信環境によっては音声が途切れるなどの通信の品質に関するリスクもあります。
知らずに使っていると大事な連絡事項を聞き逃す可能性もあるので、外出時などは通信環境の良くない場所で使わないようにする必要があります。
同じ電話番号を移転後も使える方法を知っておこう
オフィスの移転時には固定電話番号が変わるかどうかを事前に把握しておくことが重要です。
現住所と移転先住所が分かれば確認できるので、移転の計画を立てる際は必ず早い段階で確認しておきましょう。
また、クラウドPBXの機能を利用すれば電話番号を変えずに移転できる可能性もあります。
さらに、ビジネスフォンドットコムで提供しているクラウドPBXは、固定電話コストやビジネスフォンのコストを下げる役割もございます。
オフィス電話機のコストを削減したい方はぜひビジフォンドットコムへご相談ください。