カフェ・飲食店開業時に欠かせない!見込み客に届く販促ツール9選
カフェや飲食店を開業する際、販促ツールは集客を大きく左右する重要なアイテムです。
実店舗内だけでなく、SNSなどのITツールを積極的に活用することが、経営を安定させる重要な鍵となります。
ここでは具体的な販促ツールの種類や特徴をみていきます。
この記事はこんな方におすすめです
- カフェや飲食店を開業しようと思っている方
- カフェや飲食店の販促に困っている方
- カフェや飲食店に関連する販促ツールについて知りたい方
カフェ・飲食店に欠かせない販促ツールとは
カフェや飲食店を経営する際、さまざまな販売促進のためのツールは欠かせません。
どんなにおいしい料理を提供していたとしても、お店を知ってもらっていなければたくさんのお客様にその料理を提供することができません。
中には店の前を偶然通りかかり、外観や雰囲気に惹かれて入店してくれることもありますし、フライヤーやチラシをきっかけにお店を探してやってきてくれる場合もあるでしょう。
顧客獲得のためには、まず店舗まわりの販促ツールに注力する必要があります。
また、新規顧客の多くは、お店のホームページやSNSの公式アカウントが来店のきっかけとなることも多くあります。
いずれの場合においても、1人でも多くの人に店の存在を知ってもらうことが大事ですが、たとえばフライヤーやチラシを配布するにしても、ただ闇雲に数多くをばら撒くのではなく、来店の可能性が高そうな年齢層に限定して配布をするといった戦略も忘れてはいけません。
そして、新規顧客獲得以上に重要なのが、リピーターの確保です。
「パレートの法則」というビジネス用語があります。
「全顧客の中の上位2割が、売上の8割を占める」というものです。
つまり、よく来てくれる常連客の2割が、お店の売上の8割を作ってくれているのです。
身近な例でいうと、友達などの新規顧客を連れて来てくれたり、知人に店を紹介してくれたりするのはリピーター、つまり常連客だったりします。
このように、店の売上に大きく影響するリピーター(常連客)を増やすためには、常にメニュー内容やサービスの改善をおこなうとともに、店舗情報をホームページやSNSの公式アカウントで常時発信していくことが効果的だといえます。
新規顧客、リピーター(常連客)の双方を増加させるにためには、リアルでの販促ツールとインターネットを用いた販促ツールをうまく活用し、リンクさせていくことが必要です。
店舗内外を彩るリアル・クリエイティブ
では、実際の販促ツール例をいくつかみていきます。
まずは、店舗の内外に施す販促ツールです。
1.ロゴ
お店のロゴはお店の顔であり、まさにブランディングに直結する重要なツールです。
ショップカードやテイクアウト用の袋、フライヤー、チラシ、ホームページのトップなどいたるところで使用されるため、もっとも力を入れて作成したいツールであるといえます。
一目見ただけで覚えやすく、印象に残りやすいデザインであることはもちろん、そのロゴを見て何のお店かがわかるようなものが理想的だといえます。
そのため、たとえばカフェならコーヒーといったような、お店のモチーフを入れるのも一案といえるでしょう。
ここで気をつけなければいけないが、どんなにおしゃれなフォントを使っていても、店の名前が読みづらくなってしまっているたりすると逆効果となる可能性があります。
また、あまり頻繁にロゴを替えることも避けるべきです。
まずは同じ業界のライバル店のロゴをリサーチし、信頼できるデザイナーと相談しながら作成するとよいでしょう。
ロゴの作り方。サービスや企業のロゴ作成における重要性とポイントとは?
2.テーブルメニュー
次に顧客が必ず目にするのが、テーブルメニューです。
飲食店の場合、来店した顧客は必ず何かしらをオーダーします。
あらかじめ頼みたいドリンクを決めて入店する場合もあれば、メニューを見てから決める場合、またメニューを見てオーダー内容を変更する場合もあります。
いずれのケースであっても効果的となるよう、メニューのレイアウトにはこだわるべきでしょう。
何よりの優先条件は見やすいことです。
食事、ドリンク、デザートなど、カテゴリー別にリストアップすることはもちろん、メニュー名にひと工夫を入れる、実際の写真を添えるなど、お客様に「食べてみたい!」と思わせるような仕掛けを考えましょう。
また、「一番人気!」「◯名限定」などの情報を入れることも、顧客の目を惹きつける方法として有効です。
また、食事+ドリンクやデザート+ドリンクなどのセットメニューを作り、目立つようにメニューに盛り込んで顧客単価アップをはかることも忘れてはいけません。
3.ウォールメニュー
複数人での来客の場合は、ウォールメニューが売上増加に効果的なツールとなります。
テーブルメニューは、1つのテーブルに1つが基本なので、一人がメニューを見ている間、ほかの顧客はメニュー待ちとなるケースが多いですが、どの席からも目に入りやすいウォールメニューがあれば、同時にオーダー内容を決められます。
また、食事中や会話中でもさりげなく視界に入る場所にウォールメニューがあれば、顧客は次のオーダーを頭の中で決めておくことができます。
おすすめのデザートが書かれていたら、「食べるつもりがなかったけれどおすすめのデザートと書いてあるのをみて気になって追加オーダーをした」といったケースも期待できます。
その日のおすすめメニューなど自由に書き換えられるように黒板などのアイテムが便利です。
4.ショップカード・スタンプカード
ショップカードは、新規顧客が再び来店してくれるきっかけとなるツールです。
お店のロゴと営業時間、地図などは必須の記載条件、思わず持ち帰りたくなるようなおしゃれなデザインを目指しましょう。
スタンプカードは、既存客を常連客にさせ来店回数をアップさせるねらいがあります。
◯個貯めると◯◯をサービス、◯回来店ごとに◯%お会計から割引といった内容が一般的ですが、ノルマが高い内容にすると効果がかえって減ってしまうこともあるので注意が必要です。
5.フライヤー・チラシ
お店の名刺代わりになり、ショップカードよりも多くの情報を載せられるのがフライヤー・チラシです。配布方法としては、各家のポストに配布するポスティング、店舗近くの人が集まる場所での配布などが挙げられます。
チラシには、お店の雰囲気やどんな料理があるか、場合に応じて割引券などを盛り込みます。
メニューと同様、見やすくわかりやすいレイアウトを心がけるべきでしょう。
またお店にも常時置くことも忘れてはいけません。
フライヤーでの集客率は、一般的に0.3~0.5%といわれています。
つまり、1,000枚配布して3~5人の来客ということです。
オープン時や割引券をつけたときは一時的に客足が伸びますが、すぐに反応がないことも珍しくありません。
ただし、来客までは至らずともお店の認知には繋がります。
1度配布しただけで終わるのではなく、定期的に複数回の配布を試みるなど、長期的に取り組んでいくことが集客につながっていくでしょう。
6.のぼり・サイネージ・パネル
お店の外観に施す販促ツールといえば、のぼりやサイネージ(看板・ポスター)、パネルです。
お店を探して来てくれる顧客のためにも、たまたまお店の前を通った通行人の目に留まるためにも、ひと目でインパクトがありわかりやすいデザインが効果的です。
とはいえ、あまりにも奇抜な色合いは、店舗自体のイメージを損ないかねません。新規顧客が躊躇なく店内に足を運べるような安心感、親しみやすさが伝わるとよいでしょう。
365日情報発信するIT拠点
近年、ITを拠点とした販促ツールは売上アップに欠かせないポイントです。
低コストでより多く、しかも遠方の見込み顧客にもアプローチできるため、これを利用しない手はありません。
1.ホームページ
ひとつめが、お店の公式ホームページです。
ぐるなびや食べログなどのグルメ検索サイトをホームページ代わりとしているケースもあるようですが、やはり独自でホームページを運営することをおすすめします。
独自のホームページであれば、より多くの情報量が載せることができます。
周りの人からの評判やグルメサイトからお店の名前までたどり着いたとき、そのまま公式ホームページを確認してより詳細な情報を得たいという人は多くいます。
また、定期的に更新することで常に新しい情報をユーザーへ提供・発信することができます。
ただし、頻繁に更新せず放置したままにしておくと、せっかくのホームページの効力が半減してしまいます。
また、古い情報を載せたままではお店への不信感も募りますので、注意するべきでしょう。
2.オープンな公式ページ
次は、アカウントを持っていなくても閲覧をすることができるSNSなどの公式ページです。
たとえばSNSの代表的なものとしてFacebookがありますが、公式ページでは長文が投稿でき、写真も一緒にアップできるため、たとえば今週のおすすめメニューを紹介したり、「◯◯が入荷しました!」などお店の状況を随時発信するのに適しているといえます。
いいね!がついたりコメントが入ったり、その投稿がシェアされたりするとさらにその投稿が広がっていくため、非常に有効なブランディングツールとであるといえるでしょう。
Facebookと同じくSNSで定番なのがTwitterです。Twitterの場合はFacebookと違って文字数がある程度限定されているので、お店の宣伝というよりは店舗スタッフの日常など、近況の更新をこまめにツイート(=発信)していくとよいでしょう。
これによりユーザーとの距離が近づきますし、親近感を持ってもらいやすくなります。
FacebookやTwitter以外にもYoutubeで動画配信するのもひとつの方法です。
たとえば人気のドリンクを淹れる様子や調理場の雰囲気など、普段なかなか見ることのできない裏側の様子を伝えることで、興味を持ってもらえるでしょう。
動画を活用することで写真や文章だけでは伝えられない料理の魅力などを視聴者の五感に訴えかけることができます。
3.クローズドな公式アカウント
最後にアカウントを持っている人、会員登録した人しか見られないクローズドな販促方法があります。
Instagramは、10~20代の若い世代に大きな影響力があり、写真がおしゃれに加工できる点が一番の特徴です。(基本的にログインしていないと見られないため、ここではクローズドに分類しています)
よって、いかに魅力的な写真を投稿するかが重要となってきます。
またTwitterも然りですが、Instagramはハッシュタグが集客の大きなポイントです。
投稿に「#◯◯」と入力することで、同じ「#◯◯」というワードがついた投稿を検索できます。
最大30個のハッシュタグをつけることができ、うまく活用することでフォロワーを増やすのに有効です。
また、お店のアカウントをフォローした人対象に、指定したハッシュタグをつけて写真を投稿してもらう、といったキャンペーンも効果的です。
LINE@も、多くの企業が情報発信の場所として利用しているツールです。
お店のアカウントと友だちになってくれている顧客に対して、メルマガのようにメッセージを一斉配信したり、1対1でトークができたり、またLINE@限定クーポンを配信したりできます。
顧客とLINEでつながることでリアルタイムでの販促が可能となり、よりダイレクトに店舗情報を伝えることが可能です。
そのほか、スマートフォンの位置情報と連動したアプリも注目です。
たとえば、時間・枚数限定でクーポンが発行できるアプリ「イマナラ!」は、全国70万人のユーザーのうち、お店の近くにいる人だけにクーポンが送れるというものです。
アクセスやダウンロードが管理できるので利用状況が把握でき、閑散期を狙ってクーポンを発行できるのが魅力です。
リアルな販促物+Webで情報発信の積み重ねが必須
カフェや飲食店に集客するためには、まずは店舗そのものの販促物を充実させることが一番大切なポイントです。
そのうえで、ITツールでの情報発信が大きな鍵となります。ただし気をつけなければならないのが、マメに情報発信をしていくことです。
ユーザーからコメントやメッセージが入ったら、できるだけ早く返信することも必要となってきます。
複数のツールを始めて手一杯になり、どれも中途半端になってしまうよりは、確実に管理できるものに限定して、積極的に店舗情報を発信していくことが大切です。
長期的に取り組みをしていくことで次第に店の知名度が上がっていき、新たな顧客獲得へつながっていくでしょう。