オフィス移転・移設が決まったときに行うOA機器や回線の手配や設定の注意点
移転が決まると、総務や担当者の方はバタバタと大忙しになります。
そして、引っ越し業者に一緒に運んでもらおうとしてNGが出たりするのがOA機器の手配。
また、オフィスにあるコピー機やビジネスフォン機器にリース・レンタル品はありませんか?
リースやレンタルで利用しているものを連絡なしで移動してしまうと、契約違反で違約金が発生したり、契約を打ち切られてしまう可能性もあります。
利用中のものがどういった契約になっているか・手配する業者はしっかりと確認しておきましょう。
目次
確認すべきOA機器・回線の種類
移転時に確認する必要のある機器や回線は以下です。
コピー機・複合機、ビジネスフォン
契約状況
リース、レンタル、現金購入など現在の契約によって、所有権が自己なのか自己にないのかが分かります。
契約状況 | 所有者 |
---|---|
購入 | 自己所有のため連絡は不要 |
リース | 所有権はリース会社にあるため要連絡 |
レンタル | 所有権はレンタル会社にあるため要連絡 |
電話回線・FAX回線
オフィスにはなくてはならない固定電話回線。
まだまだ現役のFAX回線も必要な会社は多いと思います。
インターネット回線
今やなくてはならない必要不可欠なものになったインターネット回線。
手配を忘れてしまうと多方面で不具合が出てきますので、早めに準備をしましょう。
移設時の注意点
ただ業者を手配すればOK、というわけにもいかない場合もありますので、事前に把握しておきましょう。
コピー機・複合機
移設時の注意点
コピー機・複合機は精密機器です。
そのため、通常の引っ越し業者の保障範囲から外れ、移設を受けてもらえない場合があります。
また、大体のコピー機は『メンテナンス保守契約』を結んで故障や不具合対応をしてもらっていると思いますが、自身で移設した場合の不具合は保守契約外となってしまいます。
一般的なコピー機でも80kg、100kgを超えるものもありますので、安く済ませるつもりが高くついてしまった・・・ということのないよう、しっかりと保証のきく業者を手配しましょう。
移転情報の共有
コピー機を利用する際に契約した会社へ移転する旨を連絡する必要があります。
自己所有物件(現金購入)だったとしても、メンテナンス保守契約を結んでいる場合には注意が必要です。
メンテナンスを呼んだら移転前の場所に業者が来てしまったということにもなり兼ねません。
・契約した会社への移転連絡
・リース会社への移転連絡
・保守契約業者への移転連絡
この3つへの連絡が必要になりますので、注意してください。
ビジネスフォン
ビジネスフォンは商品自体の重さがないので持ち運びが容易・・・ではありません。
回線の設定は必ず専門業者が行うことになりますので、手配が必要になります。
移転情報の共有
ビジネスフォンも自己所有物件でない限りは必ず連絡が必要になります。
また、移転時に再度回線の設定を依頼する必要がありますので、移転の連絡と合わせて設定費用の見積もりを取ってしまうとスムーズに進みます。
設定内容の確認
導入時に設定した内容、導入後に変更した設定情報、移転後に設定したい設定情報はあらかじめ準備しておきましょう。
現在の設定などは導入した業者へ確認すると記録が残っている場合もあります。
設定内容の書面などを確認すると、自身では把握していなかった設定や契約なども発見できる可能性があります。
移転後に漏れが発見された、というリスクを回避するためにも書類など目を通し、業者へご相談ください。
電話回線・FAX回線
必ず移転の連絡が必要です。
また、移転先でも同じ番号が使えるか、使えない場合は新しい場所での新番号の取得などの手配が必要になります。
移転先は今の場所の目と鼻の先だから大丈夫!なわけではありません。
番号毎に利用できるエリアが決まっていますので、近場だからといって必ずしも利用できる保障はありません。
準備するタイミング
同じ電話番号を引き続き利用する場合でも、電話会社側での手続きが必要になり3週間~1ヵ月程時間がかかります。
今日電話したら明日どうにかなる、というものではありませんし、
しばらく使えなくてもOK、というものでもありません。
早めに準備しておきましょう。
番号が変わる場合は要注意
もしも番号が変わる場合は名刺や会社パンフレット、ホームページなど電話回線の手配以外にも様々な影響が出てきます。
電話番号やFAX番号を記載しているものをあらかじめ洗い出しておきましょう。
また、旧番号も一定期間新番号へ転送してもらうよう手配しておきましょう。
インターネット回線
移転と解約&新規取得を選択できます。
電話回線同様、連絡をしないと新規場所では利用できませんので必ず事前手配をしましょう。
インターネット回線は電話回線のように外部的に告知する性質のものではありませんので、状況に応じて新規契約か既存契約の移転を選択します。
移転をするメリット・デメリット
〇 | 違約金が発生しない |
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〇 | 新規契約の手間が省ける |
〇 | プロバイダのメールアドレスがそのまま利用できる |
というところですが、他社で新規契約すると解約違約金などは負担してくれる場合もあります。
契約しているプロバイダのメールアドレスを使用していない場合は切り替えてもそんなに問題はありません。
△ | 利用切り替えのタイミングではどちらの場所でも利用できなくなる |
---|
移転時は担当者のみ出社して作業をする、というのであれば移転でも問題ありませんが、現住所でも移転先でも同時進行でオフィスを使う場合などは解約&新規契約をおススメします。
他社で新規契約するメリット・デメリット
〇 | 現住所の契約と新規移転場所での契約を同時進行で行えるため、移転当日以降も現住所でインターネット回線が使える環境を作れる |
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〇 | より安価、より速度の速い回線など利用環境に応じた契約に切り替えることができる |
〇 | 新規申込特典が受けられる場合がある |
△ | 利用していたプロバイダのメールアドレスやセキュリティサービスが使えなくなる |
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△ | 解約違約金や機器の返送料金が発生する場合がある |
△ | ID/パスワードが変わる |
△ | 2重契約になる期間がある(移転前後での利用期間が重複する場合がある) |
どちらを選択してもそんなに問題にはなりません。
現在のインターネット回線に不満がある場合や、インターネット環境をギリギリまで残しておきたい場合などは
移転の流れ
では、直前で慌てないためにはどうしたらいいのでしょうか。
一番大事なことは、
契約した会社への移転連絡です。
契約した会社に連絡すれば情報が残っていますので、その他に手配すべきことがあれば教えてもらえますし、
会社によっては契約した会社がその他の手配も行ってくれます。
契約した詳細で漏れがないかも含め、一度連絡をしてみることをおススメします。
移転後の動作確認
さて、長かった移転作業が終わり、新しいオフィスに機器も到着・設定も完了した!となったら必ず動作確認をしましょう。
必ず移転作業のあとには動作確認を依頼されますので、機器の不具合チェックはされているかと思いますが、移転後にはもろもろの再設定の作業が残っています。
コピー機の動作確認
コピー機、というより複合機の場合はスキャナやFAXの設定が入っているはずです。
スキャナであれば送信先のフォルダの設定、
FAXであれば転送設定。
・ネットワーク接続
・ドライバーのインストール
・スキャン設定
・FAXの転送設定
このあたりの設定は、今までと同じだったとしてもすぐには使えず再設定が必要な場合があります。
使いたいときに使えるよう、設置したタイミングで一緒に確認をしておきましょう。
無線LAN(Wi-Fi)の動作確認
インターネット環境を新たに構築した場合、Wi-Fi(ワイファイ)のIDやパスワードが変わっている場合があります。
今やWi-Fi接続は手元にある電子機器ほとんどに使われています。
スマートフォン・タブレット端末、パソコン、コピー機(プリンタ)などなど、
接続する機器は数多くありますので、再設定が必要な場合はすべて修正しておきましょう。
移転は契約見直しのチャンス
ここまで移転に関しての手順をお伝えしてきましたが、少し目線を変えたこともお話しします。
移転は契約見直しのチャンスでもあります。
時代の進化と共に様々な機能が手軽に使えるようになりました。
・会社の固定電話の着信はビジネスフォンからスマートフォンで受ける時代に。
・スマートフォンからの発信は会社の固定電話の番号表示ができる時代に。
・050しか取得できなかったIP電話は固定電話と同じ番号でも取得できる時代に。
・会社からも自宅からも社内サーバーにアクセスできる時代に。
自己所有でもリースでもレンタルでも、必ずしも長く使っているからお得なことはなくなりました。
より品質が良く安価なものも多く登場していますので、移転などのきっかけをチャンスにアンテナを立ててみてください。
もちろん無理に切り替える必要はありません。これを機に一度相談してみてはいかがでしょうか。
きっと新しい発見が見つかると思います。
お問合せ先はこちら
ビジョンでお申込み済みの方もそうでない方も、気になることがありましたらいつでもご相談ください。
コピー機以外にもオフィス・店舗で必要なものでしたらご相談いただけます。
営業時間:9:00〜18:00(土・日・祝日除く)
オフィスの移転に伴う手順はこちらをどうぞ
オフィスやフロアの移転・移設は何をどうしたらいいの?移転に必要な6つのポイント
https://plus.vision-net.co.jp/knowledge/office-moving