会社設立は代行してもらうべき?比較ポイントは?
はじめに
自分でも会社設立はできないわけではありません。しかし、事業計画など現実的に考えると代行してもらった方が結果的によい場合もあります。会社設立代行はどうするのがベストなのでしょうか。代行業者の種類と比較ポイントも合わせて紹介します。
▼目次
自分でするよりお得?会社設立代行手数料0円は本当か?
会社設立の代行を比較検討する際、注目ポイントとなるのが費用かと思います。そして実際に代行業者を探して比較していくと、代行手数料0円という業者も珍しくないことがわかります。
・会社設立代行費用0円は本当なのか?
会社設立の代行を探していると見つかる代行費用0円というのは事実なのでしょうか。ここで注意したいのが、代行にかかる費用が0円ではなく、代行手数料が0円だということです。登録免許税など、手数料以外の部分については費用が発生する点に注意しましょう。
つまり会社設立でまったくお金がかからないという訳でなく、代わりに手続きしてくれる分の費用がかからないということです。実際に、会社設立においては代行手数料0円の会社は珍しくありません。
・会社設立の代行が0円なわけ
それでは、なぜ会社設立の代行手数料を0円にできるのでしょうか。普通に考えれば、手数料こそが代行業者の利益になるわけなので、怪しく感じてしまいます。
会社設立の代行費用が無料にできる理由は、一定の条件付きにしているためです。多くの場合は、税理士法人などで顧問契約を結ぶことが条件となります。
もし税理士法人の顧問契約と関係ない場合は、電子定款に対応している業者が多いです。電子定款であれば収入印紙代がかからないため、実質0円にしても手数料分を印紙代分で補うことができます。
・自分でするより代行に頼る方がお得
会社設立の代行業者には代行手数料がかからないところもあると紹介しましたが、代行手数料を抜いて考えても、会社設立の手順はいろいろと面倒なので代行に頼った方が楽です。
代行手数料0円など、会社設立の代行をリーズナブルな価格の業者に依頼すれば、精神的にも金銭的にも負担が軽くなるため、自分ですべて手続きを済ませるよりも代行に依頼した方が総合的にみてもお得といえるでしょう。
会社設立の代行業者には種類がある
会社設立の代行業者にはさまざま種類があります。一般的なのが、税理士、司法書士、行政書士といった士業といわれる専門家です。ほかには、保険代理店やコピー機リース代理店などが代行業者となっていることがあります。それぞれのおすすめポイントなど、比較してみましょう。
1.税理士に会社設立を依頼する
まず税理士に依頼する方法です。税理士は税務関連のプロフェッショナルなので、税務届出をメインに代行してもらえます。会社設立のための登記はサポート程度と考えておいた方がよいでしょう。
税金関連から登記までサポートしてもらいたい場合は、司法書士と組んで代行している税理士を探すのがおすすめです。費用面に関しては、顧問契約を結ぶことが最終的な目標であるため、顧問契約を条件に安価で代行業務を提供しているところもあります。
2.司法書士に会社設立を依頼する
司法書士は、関連書類作成から登記までのプロフェッショナルです。そのため、登記に不安がある場合は心強い味方として活躍を期待できます。
しかし、登記は司法書士の専門業務でもあるため、稼ぎどころはまさに会社設立時の登記の手続きであり、メイン業務になるため、低下でサービスを提供しているケースは少ないと考えておくべきです。
3.行政書士に会社設立を依頼する
行政書士の専門領域は関連書類の作成です。一部の許認可が必要な業種においては手続き代行もお願いできます。
ただし行政書士のこれらの業務は、司法書士と同じように専門業務です。そのために、低価でのサービス提供はそこまで期待できません。
4.その他の代行業者に依頼する
会社設立代行のランキング上位になっている会社は、士業以外の業者も多いです。たとえば、保険代理店など士業とはまったく関連性のなさそうな企業がサービスを展開していることもあります。
このような代行業者の多くは自社で代行することなく、税理士などに専門業務を委託しているケースがほとんどです。あくまでも会計事務所との仲介などが目的で、事務所に顧客を紹介して事務所と継続的なリース契約などを結ぶために事業を展開しています。
会社設立で代行業者を選ぶ比較ポイント
会社設立のための代行業者にはいくつかの書類があることがわかったかと思います。それでは数ある代行業者からどういった代行業者を選べばよいのか、比較ポイント4つを確認してみましょう。
1.どの部分を代行してくれるか?
代行業者によって強みとしている部分は違います。ただそれ以上に重要なのが、どの部分を代行してくれるかという点です。会社設立ではやることも多いので、できるだけ代行してもらえる範囲の多い業者を選んだ方が楽になります。
会社設立のための業務の多くを代行してもらうまではなくても、せめて不安な部分や苦手な部分は、サポートではなく代行してくれる業者を選ぶようにした方がよいでしょう。
2.代行費用はどうか
会社設立では、登録免許税などの設立費用のほか、会社の運転資金などただでさえ費用がかかるので、できるだけ不要な費用はかけたくないものです。代行業者を費用面から選ぶ人もいるでしょう。
費用がお得な業者を選ぶのはもちろんメリットになりますが、費用が安いのには顧問契約を結ばなければならないなどの条件がある場合があります。お得な費用だけに踊らされず、なぜ費用が安いのか、他の業者と比べてどうかという点もしっかり比較して選ぶようにしましょう。
3.電子定款に対応しているか
以前、定款は書類によるものが原則でしたが、PDFでの電子定款も認められるようになってきました。電子定款のメリットは、書類ではないので収入印紙代がかからないということです。電子定款を自身で用意する方法もありますが、ICカードリーダーやPDF作成のためのソフト、電子署名のソフトなども用意しなければならないため、結局それなりの負担がかかってしまいます。
しかしすでに電子定款に対応している業者なら、そういった準備の心配はありません。さらに、収入印紙代分の費用が浮くので、結果的に代行にかかる費用を抑えることができます。
4.顧問契約などの有無はどうか
会社設立後、多くの会社は税理士などに税務を依頼することになるかと思います。将来的に税理士との顧問契約を考えているなら、あえて顧問契約を条件に費用がお得になる代行業者を選んだ方がメリットはあるでしょう。顧問契約を結ぶかどうかも考えたうえで代行業者の比較をおすすめします。
まとめ
会社設立の代行業者にはいくつか種類がありますし、業者によって強みや費用も変わってきます。比較する際は、費用面や代行範囲などどこを重視するかがポイントです。比較ポイントを参考に、自社に合った代行業者を選びましょう。