サラリーマンが起業前にしておくべき4つのこと~週末起業編~
世の中には、サラリーマンとして働きながらも「いつかは自分自身で起業をしたい!」と考えている方も少なくないでしょう。
しかし、現実は「日々の仕事に追われて、起業の準備を進めるヒマがない」という方も実は多いのではないでしょうか。
そういった方におすすめなのが、サラリーマンとして働きながら起業する“週末起業”というスタイルです。
ここでは、“週末起業”について触れていきたいと思います。
「サラリーマンが起業する」とは
これまでは「起業をする=脱サラ」が一般的でしたが、現在ではその考え方も変わりつつあります。
なぜなら、サラリーマンをやりながら起業をする人が増えてきているからです。
サラリーマンとして働きながら起業するとは、どういう働き方のことを指すのでしょうか?
また、会社を辞めずに起業することには、一体どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
“週末起業”とは
最近「脱サラ」とは異なる、よりカジュアルな起業のスタイルとして、“週末起業”という言葉が注目され始めています。
“週末起業”とは、会社に勤めながら勤務時間以外の空いた時間(多くの場合、週末や帰宅後の時間)を利用して、自分で新たに事業を始めることを指します。
つまり会社員としての安定した給与を確保しながら空いている時間を使うことで、最小限のリスクだけを負いながら起業にチャレンジできるやり方、といえるでしょう。
“週末起業”のメリット・デメリット
“週末起業”には多くのメリットがあります。
まず一番大きいのは、安定的な収入を得ながら自分のやりたいことに挑戦できる点です。
脱サラして起業をする場合は、一度自分の安定的な収入は途切れることになります。
しかし、“週末起業”なら収入が途切れることは必要ありません。
サラリーマンとして普通に勤務しながら、空いた時間だけを使って別の事業を進められるため、それまでと変わらない給与を会社からもらいながら起業することができます。
また、当然ながらそのサラリーマンとして勤めている会社の福利厚生や待遇もそのまま受け続けられます。
仮に“週末起業”がうまくいかなかったとしても、ベースの生活面が安定しているため、大きなダメージにならずに済むかもしれません。
その分、脱サラして起業する場合よりも気軽にチャレンジできると言えます。
また、起業に成功すると、“週末起業”分の収入がサラリーマンとしての給与に上乗せされるため、自然と年収もアップします。
経済的により豊かになることで気持ちに余裕が生まれ、自己実現欲求も満たされて人生そのものが充実していくことでしょう。
ちなみに、サラリーマンとして勤めている会社を辞めて、新しい事業に集中するのは事業が軌道に乗ってきたことを確認してからおこなえるため、起業の一歩を踏み出すにあたって「失敗したらどうしよう」「路頭に迷うかもしれない」といった心配をする必要もありません。
一方、デメリットとしては、“週末起業”をする場合は本業以外の空き時間を使う分、起業前と比較して確実にプライベートな時間が少なくなる、ということが挙げられます。
起業に没頭するあまり、プライベートをないがしろにしていると、睡眠時間が削られて心身共に過度な負担がかかり、その状態が続けば体調不良や過労などを引き起こす危険性もあります。
その結果、サラリーマンとして働いている業務中に居眠りをしたり、さらにひどいと倒れてしまったりして、周囲の人に迷惑をかけてしまうことにもつながります。
また、“週末起業”はリスクが少なく、失敗した際にも諦めがつきやすい反面、起業のモチベーションを維持し続けることが難しいというデメリットもあります。
自ら退路を断ち、気持ちを奮い立たせいわば背水の陣でスタートする脱サラとは異なり、「もし失敗したとしても、本業のサラリーマンとしての仕事があるから大丈夫」という安心感がマイナスに働く可能性も十分考えられるからです。
そのような考えがと、責任感が薄れ、諦めが早くなり、いつまで経っても起業に成功しない…ということにもなりかねません。
これから“週末起業”をスタートしようと考えている方は、まずこうしたメリット・デメリットをきちんと理解することから始めましょう。
週末起業をするために必要なこと
では、実際に「週末起業をしよう」と決意した場合、一体何から始めたらよいのでしょうか?
ここからは、週末起業をするにあたって必要なことを4つに分けてご紹介していきます。
1.自分の強みを分析する
まずは「何をビジネスにするか」を決めなくてはなりません。
そのためには一度、自分自身のキャリアやスキルの棚卸しをする必要があります。
もし長年1つの会社や1つの業界で働き続けていたとしたら、そこで得たキャリア・ノウハウ・人脈などは週末起業をする上で大きな武器となり得ます。
未経験のフィールドで手当たり次第勝負をするよりも、経験に裏付けされたキャリアやノウハウ、人脈という武器を持っているのであれば、その武器を活かしたほうが成功する可能性がより高くなります。
もちろん、自分の今までの経験や強みとは関係なく、パッと良いアイデアが思い浮かんで「これをビジネスにしよう!」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、アイデアベースで見切り発車するのはあまりおすすめはできません。
やりたいことがあっても、自分にその分野で闘っていくために必要な知識や能力がなければ、いきなり起業に踏み切るのは非常に危険といえます。
頭の中にあるアイデアを具体的にビジネスにつなげていくためには、自分の強みを活かせる分野につながるかどうかを一度冷静に判断することが大切です。
2.情報収集をする
週末起業の準備として自己分析と同じくらい大切なのが、起業を検討している業界・業種にまつわるノウハウや経営手法など、様々な情報収集を念入りにしておくことです。
今の時代はインターネットで誰でも手軽に情報を調べられるようになりました。しかしそれと同時に信憑性のない情報や嘘の情報もたくさんあふれています。
どんなにメジャーな媒体・人物であったとしても、必ず正確な情報を提供してくれるとは限りません。
たとえば、Webサイトの記事だけで調べるのではなく、本や専門誌で調べたり、専門家の話を直接聞きに行ったりして、1つの情報だけを鵜呑みにせず必ず多面的な情報収集をおこないましょう。
3.事業のコンセプトを決める
週末起業でやりたいことが決まってすぐに起業することは得策とは言えません。
どんな商品(もしくはサービス)を売るかということを決めたら、次は事業全体のコンセプトを決める必要があります。
「何を」、「誰に」、「どこで」、「いくらで」売るのか?
コンセプトをしっかり事前に考えておくかどうかによって、週末起業の成功率も大きく変わっていきます。
特に、ターゲット設定は非常に重要な要素の1つです。
性別、年齢、年収、ライフスタイル、志向性など考えられる要素はたくさんあります。
まずターゲットを決めてしまうことで、そのターゲットにふさわしい提供場所や方法、価格帯なども決めやすくなるでしょう。
ちなみに、想定していたターゲットと実際のターゲットにズレが生じていた、というのも実はよくある話です。
コンセプトは事業方針を決めるいわばコンパスとしては非常に重要ですが、「絶対に、どんなことがあっても変えてはいけない」というものではありません。
起業後もリサーチを入念に繰り返し、コンセプトやターゲットを柔軟に見直して精度を上げていくことが大切です。
4.必要資金の見積もりを出す
やるべきことが見えてきたら、あとはお金の問題です。
週末起業するにあたってどれくらいのお金を確保しておけばよいのかを知るために、必要資金の算定をおこないましょう。
個人事業主として開業する場合は別ですが、会社を設立する場合には、まず登記費用などの設立費用がかかります。
また、他にも事務用品や機材などの設備購入資金、仕入れや広告費などの運転資金なども見積もりに入れておく必要があります。
サラリーマンのまま週末に起業をする分、生活資金に困ることはないだろうと思われるかもしれませんが、それでも起業をすると何にいくらかかるのか、全体の必要資金はどれくらいになるのか?それぞれを算出して把握しておく必要があります。
まとめ:週末起業するなら明確な目標を立てよう
“週末起業”は、低予算・低リスクで気軽に始められるまさにサラリーマン向けの起業スタイルです。
ただし、「とりあえずやってみる」という心持ちでは成功するのはなかなか難しいでしょう。
途中ですぐに飽きたり諦めたりしないために、「○○を達成する!」という、自分なりの目標を立てておくことが大切です。
「年商●●万円」「1ヶ月の売上●●万円」といったお金の目標はもちろん、「ファン獲得●●人」などの別の数値目標や、「次の事業の礎をつくる」といったゴールに落としこむのも良いでしょう。
何をもって、どうなれば自分のゴールとするのか。
それが決まると人はその目標に向かって動きやすくなります。
ぜひ、自身のモチベーションを持続することができる目標を設定し、週末起業を成功させてください。
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