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ベンチャー起業家に求められる資質や習慣とは?

はじめに

マスメディアなどで「ベンチャー起業家」について取り上げられる機会が増えてきました。その流れからなのか学生起業家なども増えてきており、若い人にとっても起業というものが以前よりも身近な存在になってきているのではないでしょうか。
今回は、ベンチャー起業家として成功するために必要な資質について紹介します。

▼目次

そもそも「ベンチャービジネス」とは何か?

ベンチャー起業家に求められる資質を考えるにあたり、まずは「ベンチャービジネス」という言葉の定義から見ていきましょう。
「ベンチャービジネス」という言葉は、元法政大学総長で日本ベンチャー学会特別顧問でもあった清成忠男氏などによって創りだされた和製英語です。英語では“startup company”や“startup”と呼ばれ、最近では日本国内においても「スタートアップ」という言葉で表現されることが増えてきましたが、その意味は概ね同じです。

「ベンチャービジネス」とは、“新規の事業へ取り組むこと”を意味します。既存の会社が新規事業に取り組むことも「ベンチャービジネス」の定義には含まれますが、ベンチャー起業といえば、「ベンチャービジネス」の中でも“新規の事業に取り組むために会社そのものを作ること”を意味します。

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成功するベンチャー起業家に共通する資質

市場や投資家がベンチャー起業家に期待している役割は、大きく以下の3つです。

  • ・新たな市場分野を開拓すること
  • ・新たな雇用を創出すること
  • ・新たな技術やビジネスモデルを創出すること

これらを実現し、社会にインパクトを与えることがベンチャー起業家にとっての成功といえるでしょう。
では、ベンチャー起業家として成功してその役割を実現するためには、どのような資質が必要なのでしょうか。いくつか必要と思われる資質を以下にピックアップしてみました。

1.明確なビジョン

世の中にイノベーションを巻き起こすのがベンチャー起業家の宿命です。これまで存在しない商品やサービス、ビジネスモデルを世に広げていくために活動するので、最初はさまざまな方面から否定などをされることも少なくありません。そうした場合であっても自分なりの信念に基づき、あきらめずに目標に向かっていくことが必要になります。

そのために必要なのが明確なビジョンです。「自分が手がけるサービスで世の中をもっと便利にしたい」や「世の中の困りごとを解決したい」という明確なビジョンなしには、ベンチャー起業家として成功することはできないといっても過言ではありません。

2.仲間を集めることができる人柄

世の中を変えるビジネスモデルを作り、広げていくためには、自分一人の力では到底実現できません。自分の会社の社員として、自分が掲げるビジョンを実現していく仲間として、共に動いてくれるメンバーはもちろん、ビジネスを動かしていくために必要な資金を集めるため、協力してくれる出資者やファンになってくれる顧客を集めるためにも、ベンチャー起業家の人柄はとても重要になります。

成功したベンチャー起業家がすべて自分一人の力でなんでもできる万能タイプなわけではありません。たとえ自分が営業のスキルしかなくても、仲間集めが得意なことで成功しているベンチャー起業家がたくさんいます。

3.あきらめずに取り組み続ける執着心

ベンチャー起業家にとって、もっとも大切な資質が、このあきらめずに取り組み続ける力かもしれません。新しいサービスやビジネスモデルを受け入れてもらうまでには、多くの時間がかかります。内容や場合によっては5年、10年以上かかることもあるかもしれません。

市場が受け入れてくれるまでの間はとても長く感じるかもしれませんが、そうした時でも辛抱強く自分なりのビジョンに基づき、取り組み続けることができないとベンチャー起業家として成功することはできないでしょう。
逆に、多くの人が途中で挫折してしまうほど難易度の高いものほど、成功した時のリターンは非常に大きなものになるはずです。

4.常に変化し続ける柔軟性

新しいテクノロジーの登場や競合の台頭など、起業後にも多くの環境変化が想定されます。自分が描いたビジョンはブレらさない一方で、そうした環境変化にすぐに適応していくことも起業家にとって大事な資質です。自分の考えばかりに固執することなく、新しいものを積極的に取り入れていく柔軟性も持ち合わせておくことが必要です。

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成功する起業家になるために必要な習慣

では、こうした資質を身に着けるためには、どうすれば良いのでしょうか?資質は一朝一夕で変わるものではないので、まずはこうした資質のベースとなる考え方を習慣化することが大切です。

1.長期的な視点を持つ

明確なビジョンを持つためには、長期的な視点が不可欠です。そのためには世の中の動向に目を光らせ、10年後、100年後の未来がどう変わっていくのかを考える癖をつけることがとても大切です。未来に当たり前に存在しているであろうサービスを考え、それを実現させていくことがまさにベンチャービジネスが果たす役割です。短期的な環境変化に左右されることなく、長期的な視点で考えることで、ブレないビジョンを持つことができるようになります。

2.自分の考えを常にアウトプットする

自分なりのビジョンが明確になったら、それを対外的にアウトプットしていくことも忘れてはいけません。口頭での発信はもちろんのこと、ブログやSNSで発信し続けることも大切です。そうした発信を見て、仲間になってくれる人が集まったり、応援してくれる人が出てきてくれるかもしれません。

情報化社会において、アイデア自体にそれほど大きく価値はありません。大切なのはそのアイデアを実行する力です。アイデアや思考を自分だけの中にしまっておくのではなく、積極的に発信し、実現のために行動するようにしましょう。思いを周囲に発信することで、思いがけない出会いやチャンスがやってくるかもしれません。

3.いつでもポジティブに考える

抽象的ではありますがとても大切な習慣です。先に述べたように、ベンチャー起業家として成功するためには、自分のビジョン実現のために長期的な視点であきらめずに取り組み続けていくことが必要です。特に起業したばかりの頃は仲間や応援者も少なく、否定されるようなことも多々あるでしょう。そうした中でもあきらめずに取り組むためには、物事をネガティヴにとらえてすぐあきらめてしまうのではなく、あらゆる物事をポジティブにとらえる力がとても大切になってきます。日々目の前に発生するトラブルに対してもポジティブに解釈する力や、うまくストレス発散できるような習慣を持っておくと、起業時にきっと役立つでしょう。

4.素直さ、謙虚さを忘れない

成功するベンチャー起業家の多くが素直さや謙虚さを持ち合わせています。市場環境が常に変化する中で最適なアクションを取るためには、そうした環境変化を素直に受け止め、対策を講じていくことが重要です。また社員や取引先、顧客の意見・アイデアから優れたものを取り上げていくためにも謙虚さは欠かせません。

必ずしも周囲の声に惑わされる必要はありませんが、自分の意見だけが正しいと思い込むのではなく、周囲の意見にも耳を傾け、取り入れていく素直さや謙虚さを持つように心がけましょう。

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成功を見据え、まずは自分を改革することが重要

ベンチャービジネスを起こして新しい市場を開拓したり、世の中に対してイノベーションを起こしたりしたいと考えている人を対象に、ベンチャー起業家として必要な資質や習慣について説明してきました。

新しいビジネスを立ち上げることは並大抵のことではなく、困難も多く待ち受けているでしょう。
それゆえに、成功した際に得られる満足感は、お金や地位・名声よりもずっと大きなものになるはずです。まずはすぐにでも始められるところから取り組んでみてはいかがでしょうか。



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