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中小企業の定義は?活用できる助成金の種類や受け取るための要件

中小企業を対象に支給される助成金には多くの種類があります。

それらの助成金を有効活用すれば、企業活動にもプラスになることは間違いありません。

ただ、助成金を受け取るための要件は分かりづらく、中小企業の定義そのものも曖昧に感じられる部分があります。

今回の記事では、具体的な中小企業の定義を紹介するとともに、助成金を受け取るための要件も踏み込んで解説していきます。

この記事はこんな方におすすめです

  • 中小企業向けの助成金を利用しようと思っている方
  • 中小企業向けの助成金に関して知りたい方
  • 中小企業向けの助成金を受ける条件を知りたい方

 

株式会社ビジョン
株式会社ビジョン

ビジョングループお客様サポートサイト編集部

グローバルWiFi事業、法人向け情報通信サービス事業、グランピング事業等の企業における 事業の推進や、法人・個人の課題解決に役立つサービスを提供している株式会社ビジョンが 運営する「ビジョングループお客様サポートサイト」の編集部です。

 

 

助成金と補助金ではどこが違うのか?

中小企業が活用できる公的な制度として、助成金と補助金があります。

助成金と補助金には共通点もありますが、まったく違う点もあります。

 

共通点

  • 国や地方自治体が支給する
  • 不正受給検査がある
  • 後払いが原則で返済義務はない

国や地方自治体といった公的機関が中小企業に助成金や補助金を支給する目的は、いずれも中小企業支援のためですが、その結果、国や地域の経済活動が活性化されることが最終的な狙いです。

また、国などが関わるしっかりとした公的制度のため、不正受給検査があることも両方の特徴になっています。

もし、本来の目的とは違う使い方をした場合には、当然罰則も考えられるので注意するようにしましょう。

さらに、後払いが原則ということは、最初に支払う事業資金は自分で用意する必要があるということです。

前払いではないので、必要なお金を使った後に助成金や補助金という形で受け取るということになります。

そのかわり、受け取った資金を返す必要はどちらの制度にもありません。

 

違い

  • 受給条件
  • 必要書類の種類

補助金は事業の内容や必要性を上手にアピールすることが求められるのに対して、助成金は資格要件を満たすことさえできれば受給できます。

また、必要書類も補助金は事業にお金を使ったことを具体的に証明する書類が必要になりますが、助成金は資格要件を満たすことを証明するだけで済みます。

このような両方の制度の違いから、一般的には助成金よりも補助金を受け取るほうがよりハードルは高いといえるでしょう。

実際に、補助金は申し込んだ会社のすべてが受け取れるわけではなく、数にも限りがある制度です。

 

助成金においての中小企業の規模とは?

日常生活でも中小企業という言葉は良く使われますが、実際はどの程度の規模の企業を指しているのでしょうか。

助成金を受け取るうえでの中小企業の定義は、業種によっても変わってきます。

具体的には、飲食店を含む小売業の場合は資本金または出資額が5000万円以下、常時雇用者数は50人以下となっています。これがサービス業になると、資本金または出資額が5000万円以下、常時雇用者数は100人以下です。

また、卸売業の場合には、資本金または出資額が1億円以下となり、常時雇用者数は100人以下が中小企業の定義です。

さらに、その他の業種になると資本金または出資額が3億円以下、常時雇用者数が300人以下と少し規模が大きくなります。

そして、助成金の中には「職場定着支援助成金」という種類もあり、このときには中小企業の定義が変わることにも注意が必要です。

どのように変更されるのかというと、ゴム製品製造業の場合には資本金または出資額が3億円以下となり、常時雇用者数は900人以下が条件となります。

同じく、情報処理サービスまたはソフトウェア開発業でも、資本金や出資額は3億円以下となり、常時雇用者数も900人以下が中小企業です。

最後に旅館業の場合には、資本金または出資額が5000万円以下で、常時雇用者数は200人以下が中小企業の定義になってきます。

このように一言で中小企業といっても、定義は助成金の種類や業種によっても大きく変わります。

そのため、自分たちの会社が定義される中小企業に属するかどうかが分からないときには、事前にじっくりと調べたほうが良いでしょう。

 

雇用に関する主な助成金と受給要件

一般的に、中小企業は社会や景気の変動に左右されやすい面があり、やむを得ず事業縮小などの経済的な措置を取ることもあるでしょう。

そんなときでも、休業や教育訓練、出向などを実施することによって社員の雇用を維持している場合には「雇用調整助成金」を企業側は受け取ることができます。

具体的には、休業手当または賃金相当額や出向元事業主の負担額に対して2/3に相当する金額を受け取れます。

ただし、上限金額も設定されており、1人1日あたり8,260円が限度となっています。

また、教育訓練を実施したときには同じく、1人1日あたり1,200円が加算されます。

受給期間としては、休業と教育訓練の場合には1年間に最大100日分、3年の間に最大150日分が受給できるという決まりになっています。

出向のときには、最長1年間の出向期間中に受給ができるようになっています。

経済状況が悪化した中小企業としては嬉しい制度ですが、受給の要件も細かく決められているのが雇用調整助成金の特徴です。

たとえば、雇用保険に加入していること、売上高または生産量などの事業活動を示す数字が減っていることを客観的に証明できること、などがあります。

また、雇用保険被保険者数及び派遣労働者数の増加がないことも要件になっています。

さらに、実施する雇用調整自体にも一定の要件があるので、受給を考える場合には事前に調べておく必要があるでしょう。

一例を挙げると、教育訓練なら受講者本人のレポート提出が義務付けられており、出向なら対象期間内に開始、3カ月以上1年以内に出向元に復帰しなくてはいけません。

これらの要件に問題がないなら、実際に受給の申請をすることになります。

 

人材開発に関する主な助成金と受給要件

社員などの人材開発を積極的に行っている中小企業は、「人材開発支援助成金」を受給できることもあります。

人材開発助成金とは、企業に勤める労働者のキャリア形成促進を進めることを目的とした助成金です。

具体的には有期契約労働者が対象となっており、一般職業訓練、有期実習型訓練、中小企業担い手育成訓練などのスキルアップを支援する豊富な訓練が用意されています。

また、特別訓練育成コースの他にも、一般訓練コースや特定訓練コース、教育訓練休暇付与コースなどのたくさんのコースが存在します。

このような豊富な選択肢の中から、労働者は自分が形成したいキャリアなどに応じて受講するものを選び、条件を満たせば企業は助成金を受け取れるということです。

人材開発支援助成金にも、企業がお金を受給するためには細かい要件があります。

まず、絶対に外せない要件としては雇用保険に加入していることです。

さらに、管轄労働局等の実地調査などに協力することも求められます。

そして、2019年4月1日以降はこれらの基本的な要件に加えて、ジョブカードの提出も義務付けられるようになりました。

その他にも、いくつかの詳細な要件を満たしていることも必要です。

雇用調整助成金と同様に、この辺は少し複雑な仕組みとなっています。

したがって、人材開発支援助成金を受給したいときも、事前にその要件などを詳しく調べておくことは必須となるでしょう。

 

受給可能な助成金の情報を調べる方法

中小企業が助成金を上手に利用するためには、情報収集が欠かせません。

その際のポイントとしては、国と地方自治体の両方の情報を調べることです。

なぜなら、助成金制度は国と地方自治体の両方が行っているため、それぞれを調べることで情報の精度が上がるからです。

たとえば、インターネットで厚生労働省のWebサイトをチェックします。

また、地域の商工会や地方自治体のWebサイトを調べてみることも有効です。

これらをチェックするときは流して見るのではなく、細かい部分まで読むようにします。

頻繁にこれらのサイトをチェックすれば、最新情報を入手することができます。

厚生労働省や地方自治体などは公的な機関のため、サイトに掲載されている情報を信頼できることも大きなポイントです。

その他にも、具体的に利用したい助成金が存在するのかを調べる場合には、キーワードを使ってインターネットで検索する方法もあります。

一例を挙げると、雇用に関する助成金を調べたいなら、「雇用」と「助成金」というキーワードの組み合わせで検索してみるのです。

そのようにすると、専門的な情報を掲載したさまざまなサイトを見つけることができます。

その中から、自分が信頼できると感じるサイトの情報を参考にしてみると良いでしょう。

 

助成金を活用するうえでの注意点

助成金を活用するためには、いくつかの注意点もあります。

まず、はっきりと認識しておかなければいけないことは、助成金はいつでも受け取れるわけではないということです。

それぞれの助成金には応募期間が設けられていることが多々あり、期間を逃せば申し込めないことがほとんどです。

また、助成金の種類によっては先着順になっているものもありますので、利用したい助成金があったときには早めに応募しておくことが重要です。

さらに、助成金は要件を満たしていることが必須であり、一番大切なことです。

早めに申し込んだとしても、要件を満たさないと審査で落とされることもあり得ます。

したがって、審査に使う必要書類の確認は慎重に行い、書類の漏れがないかなども事前に確認しておくようにしましょう。

また、同じく忘れてはいけない注意点としては、助成金は後払いがほとんどだということです。

後払いということは、審査に通ったとしてもすぐに支給されるわけではなく、実際に入金されるまでには時間がかかるので、入金されるまでの間に資金が無くなってしまわないように運用資金は確保しておきましょう。

逆に、その資金が用意できないようなら、助成金活用は難しくなるかもしれません。

 

まとめ

助成金は情報収集と要件を満たすことがポイントです。

中小企業が助成金制度を上手に使っていくためには、要件を満たした状態で応募期間内に素早く申請することが重要であり、そのためには情報収集が欠かせません。

また、自社に合った助成金情報をスムーズに入手し、活用できるかどうかを判断するにはプロに相談することも有効です。

プロなら専門的な知識を使い、素早い判断が可能だからです。

必要に応じてこのような方法も活用して、助成金制度を有効利用していきましょう。

 

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